ほぼ独り言

平均7勝を目指すハースストーンアリーナ 反省と備忘の記録

シャドバ

ハースの新拡張まで暇なので、今結構面白いらしいシャドウバースを今更ですが始めてました。

天下一ヴドゥ祭リリース前に、ハースで言うところのランク5であるマスターランクに到達できて満足。

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無課金なので使用デッキは原初ドラゴンのみでした。リストはシャドウバースのプロチーム名古屋OJAベビースターに所属するプロプレイヤーであるさに選手が10/23日付でTwitterに投稿されていたリストをそのまま使用しました。とても強かったです。流石プロ。

豊富な選択肢を持つ序盤、原初の竜使いやガルミーユを絡めた強力なボード制圧力を誇る中盤、ギルネリーゼやアジダハーカによりフィニッシュ力にも事欠かない終盤と、隙の少ない万能なミッドレンジデッキだったため、特定の相手に大きく負け越すこともなく終始楽しく登れました。

 

~以下デッキの操作方法や各マッチアップの覚え書き~

◇ゲームプラン

1. 序盤から横に横に展開してボードを取りにいく。しかしドローやランプはとても大事なので、侮蔑の従者や竜剣の少女アイラのテンポ置きは状況に強いられない限りしない。ランプアップは4~6ターン目でも十分有効なのでT2竜の託宣プレイ信仰を捨てる。

2. 中盤、ランプを絡めて相手よりワンテンポ速く覚醒ターンに入れることが理想。原初の竜使いや侮蔑の絶傑ガルミーユを絡めてボードを制圧しつつ、有利な状況でのポセイドン着地を狙っていく。

3. 飢餓の絶傑ギルネリーゼやアジダハーカによるバーストダメージでリーサルを狙う。

 

◇基本マリガン

先行: 竜の託宣, フィルレイン, 竜剣の少女アイラ, 純心の歌い手, オルカの大渦

後攻: 竜の託宣, フィルレイン, 竜剣の少女アイラ, 純心の歌い手(怪しい), オルカの大渦, 

セットでキープ

・(セットで初手にある場合)侮蔑の従者 + 侮蔑の信者, 侮蔑の従者 + 侮蔑の炎爪, ラゴスネーク + 侮蔑の炎爪, ドラゴスネーク + 侮蔑の信者

・(T2の動きがある場合)竜友の少女, ドラゴスネーク

・(T2&3の動きがある場合)ドラゴスネーク

◇マリガン備考

・T2竜の託宣のためにフィルレインや純心オルカを返してまでハードマリガンをする必要は薄いと思う。

もちろんT2託宣 → T3オルカ or ドラゴスネーク + 炎爪 or 信者 が理想ムーブではあるが、これはそうそう決まらないしそれ以外で無駄なくT3の4マナを使い切れるムーブがこのデッキに存在しないというのが理由。アイラは出来れば進化権と同時に切りたいし、いかに効率良くドローを進めるかが重要なこのデッキで侮蔑の従者素置きはやりたくない状況が多い(竜の託宣で手札を一枚失っている状況であれば尚更)。

そして何よりもこのデッキはPPが4~6のタイミングでのランプアップも十分に有効なのが一番大きな理由。

・オルカの大渦は2, 4, 6のまともな動きを作れる万能カード。オルカが引けているなら託宣や3の動きが欲しいので2枚キープはしない。

・原初の竜使いはどのマッチアップでもキープするべきではなさそう。というのもこのリストは斬竜剣士ロイを採用していないため、覚醒ターンまでに時間がかかることが多いのと、原初をキープしたいマッチアップは序盤の事故が致命的になるマッチアップ(ネクロ, ロイヤル, エルフ)でもあるため。

 

◇マッチアップ

ネクロマンサー: 有利 追加キープ: 2/2/2があるならドラゴスネーク(ベレヌスとの友情コンボを狙いにいく)

相手のケルベロスの進化ターンまでにボードを有利に保ち、相手の断末魔1点pingを侮蔑の従者やドラゴスネークで利用すること。原初進化置きをテンプレリストのネクロは一手で取れないのでかなり有効。原初進化置き → ポセイドンが決まれば大体勝ち。ポセイドンは単体でもT7にアーカスをプレイし辛いボードを作ることが出来るのでとても強い。稀にボードロックされつつギルネリーゼに潜伏されてT10のフェリバーストで負けるパターンもあるので、アジダハーカを走らせるためのボードスペースは残しておくべき状況もある。

 

ヴァンパイア: 不利 追加キープ: 2, 3, 4の動きがあるならガルミーユ(ヴィーラを一手で返せる)

豊富な軽量除去、横には邪眼、縦にはヴァーナレク、ヴィーラ狂気・姦淫の翼・フラウロスのライフゲイン、終盤は手札から蝙蝠バーストと、あくまで盤面で戦う原初ドラゴンでは正味勝ち目の薄いマッチアップ。こちらの上振れよりも相手の下振れが重要になるマッチ。

勝ち筋は邪眼を持たれていないことを祈って横並べを通す、早々にフェイスダメージを稼いで空中戦に移行する等(空中戦ルートは相手次第で無理ゲーになる)。

基本的に勝負が長引けば長引くほど不利なので、リソースをケチらず早期決戦を目指す。相手の自傷回数を数えておくことがとても大事なので履歴はこまめにチェックする。 

 

ドラゴン: 原初(微不利), 侮蔑(有利), マゼル(五分), リント(?)

現在流行の原初リストは大抵1~2枚の斬竜剣士ロイを積んでおり、原初を一手で取られやすい上、竜友の少女がドラゴン相手だと機能しづらいためその差から微不利。結局ドラミラーはランプできて回ったもん勝ちなので明確に不利にはならないと思う

侮蔑ドラゴンに対してはボードの取り合いで基本負けず、相手の疾走札にはポセイドンで対応できるため有利。 

対マゼルドラゴンはT6マゼルベインをプレイしづらいボードを作れるかどうか。相手のAoEをケアしながら横並びしつつダメージを稼ぐのがこのマッチの基本戦略。威圧・灼熱・プロバハ・狂える、ここら辺をケアしつつ横で攻める。またこのマッチではフィルレインがとても重要。蒼氷を切るタイミングが勝敗に直結する重要ポイントになる場合が多い印象。ポセイドンで守護を立てて相手のフォロワーを無視してフェイスプランをとることが有効な場合もしばしばある。

 

ロイヤル: 有利 

構成有利が取れているため、いかに勝つかではなく、いかに負けないかが大事なマッチ。主な負け筋は黒の女王マグナス、T5ヴェイン or 簒奪の使徒進化置き、T8までにボードが拮抗している状態でのレイサム着地になる。原初の竜使いが最も有効なマッチアップであり、アジダハーカが最も不要なマッチアップでもある。ネクロと同様にロイヤルのテンプレリストには原初の竜使いを一手で取れる手段がなく、原初一枚で詰ませられる試合が少なくない。蒼氷の吐息はヴェイン, 簒奪の使徒, レイサムを取るために可能な限り温存する。基本的に原初絡みで一度ボードを制圧できれば大体そのまま勝てる。

 

ウィッチ: ギガキマ(微有利), マナリア(五分)

序盤から終盤まで完璧に回られた場合はどちらにも勝てないが、大抵はそんなことないので長い目で見ればどちらにも勝ち越せるマッチアップだと思う。

特にギガキマは原初ドラゴンを倒すためにはギガキマや真実の宣告のブーストを複数枚貯めつつ、縦横の除去を不足なく引き続ける必要があるため、原初側が有利。こちらが展開したフォロワーを悉く処理され続けても心折れずに再展開を続けていれば、相手の除去が切れるかそもそもギガキマのカウントが十分に貯まっていないかのどちらかで粘り勝ちできるパターンもある。蒼氷の吐息は真実の宣告用にとっておく。ギガキマのファンファーレ効果はボード上の古いミニオンから順に対象とするため、生存させたいフォロワーを後にプレイするという細かいテクニックもある。

マナリア型は回られたらギガキマ型より無理。ギガキマ型と異なりボードにミニオンを並べてギガキマバーストを受けきるプランがアンの大魔法相手には通用しないため、回られたら素直に諦めるしかない。マナリアの防陣や秘術の存在があるためアジダハーカは走れるときに走っておく。ガルミーユはむしろそれらを利用できるので後からでいい。

ウィッチは概して横への対応手段が少ないため、横並べで攻めるのが基本戦略。ノヴァフレアでボードを一掃されるパターンを防ぐため、常に体力3以上のフォロワーを維持しつつ横並びする戦略が有効。ノヴァフレア避けとフェイスダメージのためにガンガン進化権を切ってしまって良いと思う。

 

 

ビショップ: 微有利

ビショップは序盤の横展開に対して有効な回答をもっていないので、横で攻める。原初の進化置きも有効。ジャンヌ進化でポセイドンが1手で返されることを覚えておく。基本はボードを取ってダメージを稼ぐプランが優先。アジダハーカはテミスの粛清を切らせた後でよい(勿論ガルミや2枚目のアジと併せてリーサルセットアップが作れるならこの限りではない)。蒼氷を切りたい大型フォロワーが多いので可能な限り温存する。アジダハーカの有無が勝敗に絡むパターンが多いマッチアップ。

5PP目に天狐の社を置きづらいボードを作ることを意識する(アーカスネクロと要領は同じ)。

 

ネメシス: 微有利

このマッチアップも相手の回り方次第。最速リーシェナされても完全に詰むまであきらめずに戦い続けることが肝心。序盤から横並べしてプレッシャーをかけつつ、原初かポセイドンのどちらかを通してアジダハーカで止めを刺すことを狙うのが基本プラン。ガルミーユは後半刺さりづらいので、温存せずに切れるタイミングで切ってしまうべき。相手から大型フォロワーは出てこないので、蒼氷の吐息はテンポで切ってしまってよい。

ネメシスは体力4以上のフォロワーを堕天かエンハンスロココか破壊の歌声でしか処理できないので、進化置き原初やポセイドン・アジ進化突貫が特に有効。エンハンスロココや堕天もそれ自体はテンポロスムーブなので、使用されてもボード自体は優勢なままの場合が多い。

余裕があるならT6のバジリス進化をケアすること。

 

エルフ: 非常に有利(vSで言うところのdominatingレベル)

先行T4フル展開調べ以外では基本負けない。そこまでされても勝てることがあるぐらいに有利。フィルレイン・従者・竜友・原初・ガルミ・ポセイドン等対エルフに有効なカードがとても多いので盤面を取ることがスーパー簡単。

いったんボードを取ったら、対空射撃, インセクトキング, 天稟の射手メーテラ, カシオペア, 天喰らう異形、これらをケアしつつボードを横に広げ、徹底して相手のフォロワーを除去していればいつのまにか勝っているマッチ。

~覚え書き終わり~

 

◇感想、もといハース脳から見たシャドウバース

 

無課金プレイヤーに断然優しいシャドウバース

ハースストーンも コミュニティの声* を受け、近年は配布の増量を始めとした救済措置が複数講じられています。それにより無課金初心者でもZooや奇数デッキなどの比較的安価な実戦級デッキを始めてすぐに1つは組めるようになりました。

しかしそれと比較してもシャドウバースの配布量は桁違いに多いです。初期配布、ストーリーモードやプラクティスモードの報酬、顔合わせミッションなどハースストーンで言うところの一度限りクエストの報酬だけでも100パックほど開封できました。

これはDCG経験者なら、始める段階で作りたいデッキを想定してリセマラを行うことで、高価な環境デッキがすぐに組めてしまえるほどの配布量です。かくいう私も配布パックからドラゴン以外の不要なカードを砕き完全な形の原初ドラゴンを組むことができました。

またログインボーナスや頻繁に行われる配布イベントに欠かさず参加していれば、新弾毎にその環境のTier1デッキ1つを組むために十分な量の資産が貯められそうです。

 

* コミュニティの声の参考: 
www.reddit.com

www.reddit.com

www.reddit.com

 

 ・カードテキストは遥かに複雑で覚えることが多いが、プレイ自体は簡単なシャドウバース

シャドウバースを始めて最初に面食らったのはカードのテキスト量の多さでした。

もちろんハースストーンと同じようにバニラカードや単純な効果のカードもありますが、平均してカード一枚一枚のテキスト量が多く、パッと見で効果や働きが分かりづらいものが多いため、初見時にはハイパーリンクを複数跨いでテキストを熟読する必要があるカードが少なからずあります。

しかし、カード単体の効果や働き自体は複雑にもかかわらず、実際のプレイ(選択)自体はハースストーンよりも簡単に感じました。これはカードそのものよりも"カードを運用するルールが簡単なため"だと思われます。以下具体例を挙げます。

1. ボードに同時展開できるミニオンやパーマネントの数は最大で5しかありません。また、カードを配置する位置はそもそも選べず(若い順に右に自動配置されます)、それによる特典やペナルティもありません。

2. ヒーローパワーが存在しません。ヒーローパワーの代わりにヒーローごとに固有のキーワードが存在しますが、これは各ヒーローのコンセプトの補足のような役割で、直接選択肢の増大に関与することはありません。

3. ハースストーンとそれほど変わらないクロックで殴りあうゲームにも関わらず、ヒーローの初期ライフが20しかないため、プレイの選択肢がかなり制限されています。具体的にはライフで受けてボードを取り返すプランが基本成立しません。一度相手の展開に遅れると一息に相手の飛び道具の致死圏内までライフを削られてしまい、たとえAoE等でボードを返せたとしても、既に詰んでしまっているケースが少なくありません。

4. 相手の手札の位置や相手の手札が溢れて燃えたカードを確認できません。これは非常に残念な部分です。これらの情報はプレイやゲームプランに大きく影響を与えますし、実力差が表れやすいと個人的に思っている部分だからです。

5. 除去スペルを自分のミニオンに使用できません。つまり自分のボードスペースを空けたり、相手のミニオンの当て先を無くしたり、能動的に自分のミニオンの断末魔を発動させたりといったトリッキーな動きが出来ず戦略の幅がかなり狭まっています。

6. 強いカードがとことん強いです。1枚で2役以上を完璧にこなす万能カードの存在が、状況に応じてカードを使い分けるプレイ要素を奪っているように感じます。

例えば邪眼の悪魔というカード。5/5/4という標準スタッツ、自傷シナジー前提とはいえ進化権消費でのAoE効果を持ちながら、2コスト3点としての軽量除去としても使え、しかも軽量除去として使った場合自傷回数も稼げるという、1枚に優秀な効果を盛れるだけ盛ったまるで小学生が考えたようなカードです。

このような万能カードが環境デッキには例外なく複数種類搭載されており、枚挙にいとまがありません。かく言う原初ドラゴンにも、アグロ対策から確定除去まで一枚でこなせる銀氷のドラゴニュート・フィルレインというカードや、フェイスに溶岩爆発を撃ち込みながら相手のミニオンを2体除去し、挙句に進化権を踏み倒しつつ1点AoEをバラ撒くという悪夢のような効果を持つ侮蔑の絶傑ガルミーユといったカードが採用されています。

 

(トップメタデッキ同士の)相性差がさほどなく、ラダーに開放感があるシャドウバース

これはシャドバの特徴というか環境によるものでしょう。少なくとも原初ドラゴンではマッチした時点でストレスが溜まる相手が現状ヴァンパイアしかおらず、しかもその程度も奇数ウォリ・クエストローグ・テンポメイジの三すくみのような過剰なストレスマッチと比べれば微々たるものです。新鮮味もあるでしょうが、少なくとも私にとって現環境はハースよりもシャドバのラダーの方が楽しく感じます。(天下一ヴドゥ祭リリースと同時にDKとクエストスタン落ちしないかな・・・)